変形労働設定画面 > 共通カテゴリ > 「残業時間への計上方法」項目の、それぞれの選択肢を選択した場合の集計方法を図解します。
※変形労働設定の詳細はこちらの記事をご参照ください。
目次
設定画面
項目名 |
説明 |
時系列で計上 |
勤務した日、週の時間経過に従って残業計算します。 |
直近の所定外から計上 |
期間内の一番最後の所定外時間から残業計算します。
※「法定外休日を優先に残業へ計上」にチェックありの場合は、法定外休日時間から優先して残業計算します。詳しくは本記事内のこちらをご参照ください。 |
タイムカードの画像はクリックで拡大できます。
前提
設定 > 従業員 > 雇用区分設定 > 該当雇用区分の[編集] >
働き方 > 労働時間:「変形労働時間制」を選択 > [変形労働設定]
※雇用区分設定内に変形労働の設定がない場合は、
設定 > その他 > オプション > 勤怠管理設定 タブ
変形労働設定機能 : 使用する を選択して[登録]をしてください。
利用単位
変形労働をどの単位で利用するかを選択します。
「週単位」「月単位」「年単位」「基準時間のみ利用する」
週単位…週単位で変形労働を適用します。
例)1週間で40時間を超過した勤務については、残業としてカウントしたい。
月単位…月単位で変形労働を適用します。
例)1ヶ月で171時間15分を超過した勤務については、残業としてカウントしたい。
年単位…年単位で変形労働を適用します。
例)1年で2085.7時間42分を超過した勤務については、残業としてカウントしたい。
基準時間のみ利用する…変形労働基準時間のみ表示します。
設定した基準時間は残業計算には影響しません。
※週単位と月単位は併用可能です。
対象項目
変形労働の対象とする項目を選択します。
「所定」 「所定外」 「深夜所定」 「深夜所定外」
※設定によって深夜所定、深夜所定外が「深夜」と表示されている場合があります。
所定…
スケジュール(出退勤予定時間)で定められた労働時間。
スケジュールの割り当てが行なわれていない場合は、
残業開始時間までが所定労働時間となります。
所定外…
所定労働時間に該当しない。かつ、深夜時間・残業時間に該当しない労働時間。
深夜所定…
深夜勤務時間帯内のスケジュール(出退勤予定時間)で定められた労働時間。
雇用区分設定の「深夜勤務時間」にて設定されたルールに基づきます。
(初期値は「22:00~翌5:00」)
深夜所定外…深夜の出退勤予定時刻を超過し、かつ残業時間に該当しない労働時間。
残業開始時間を超過した分は「深夜残業時間」へ計上されます。
対象勤務日種別
変形労働の対象とする勤務日種別を選択します。
「平日」 「法定休日」 「法定外休日」
※2019年2月14日以降は、新規登録時「平日」と「法定外休日」にチェックが入っています。
それ以前は「平日」のみが対象だったため、
2019年2月14日以前に変形労働を設定しているお客様は新規作成時にご注意ください。
※休日残業機能を使用しない設定にしている場合は、対象勤務日種別が表示されません。
サポートセンターにて内部設定が必要となります。
勤務日種別…その日の勤務時間を平日として集計するか、
休日勤務(法定休日勤務または法定外休日勤務)として集計するかを設定するステータスです。
何も設定をしていない場合、勤務日種別は自動的に「平日」となります。
「法定休日」「法定外休日」を選択した場合は、
対象項目で設定をした休日労働時間も含みます。
例)対象項目 : 所定 所定外
対象勤務日種別: 平日 法定外休日
→ 変形労働の計算対象は、所定時間、所定外時間、
法定外休日所定時間、法定外休日所定外時間 となります。
残業時間への計上方法
変形労働残業計算方法を「時系列で計上」「直近の所定外から計上」のどちらかを選択します。
時系列で計上
1日ずつ、残業を除く労働時間を積み上げていきます。
基準時間を超えた日から残業に計上します。
変形労働残業時間となる順
計算例)
【共通】
利用単位:週単位
対象項目:所定、所定外、深夜所定、深夜所定外
対象勤務日種別:平日、法定外休日
【週単位】
変形労働タイプ:固定
基準時間:40時間00分を超過した勤務については、残業としてカウントする
週別基準時間 :未設定
週の締め日 :土曜日
集計範囲 :月初から月末まで
★1.日毎に積み上げて計算をしていく
4/08(月) 所定 5.00 + 深夜所定 3.00 = 8.00(計 8時間)
4/09(火) 所定 6.00 + 所定外 2.00 + 深夜所定外 1.00 = 9.00(計 17時間)
4/10(水) 所定 8.00(計 25時間)
4/11(木) 所定 4.00 + 所定外 1.00 + 深夜所定外 3.00 = 8.00(計 33時間)
4/12(金) 所定 3.00(計 36時間)
4/13(土) 休日所定 6.00
※ここで変形労働計算が適用
4/12(金)までで40時間には あと4時間となります。
4/13(土)の休日所定 6.00は40時間を超え、変形労働計算が適用されます。
(法定外)休日所定 4.00、(法定外)休日残業 2.00が計上となります。
Q : 変形労働が適用される日に対象項目が複数ある場合
A : 日の勤怠を時系列計上します。
★1の例にて、4/12(金)まで 計 36時間
4/13(土)の勤務 (法定外)休日所定 4.00、(法定外)休日所定外 2.00
40時間まで あと4時間をどの項目から計算するかは、日の時系列となります。
4/13(土)の勤怠は下図のような時系列となります。
40時間を超えた部分の(法定外)休日所定 1.00、(法定外)休日所定外 1.00が
変形労働残業時間へ計上されます。
【優先順位】
基準時間を超える日(4/13(土)に対象項目が複数発生した場合、
どの項目を優先的に残業として扱うかを選択する設定となります。
優先順位:標準、または優先順位の表示がない場合は、すべて時系列順に計算を行います。
※2019年2月14日以前に、優先順位設定をしている場合のみ表示されます。
優先順位の詳細については
こちらをご参照ください。
※注意※
2019年2月14日以前に優先順位の設定をしていた場合、
以下操作を行うと優先順位の再設定はできなくなるため、ご注意ください。
・優先順位の設定を解除し、変形労働設定画面の「登録」をクリックする
・残業時間への計上方法を「直近の所定外から計上」へ変更し、
変形労働設定画面の「登録」をクリックする。
直近の所定外から計上
「直近の所定外から計上」を選択した場合
「直近の所定外から計上」を選択した場合は、「法定外休日を優先に残業へ計上」のチェックボックスが表示されます。チェックありの場合は、法定外休日の労働時間から優先して残業へ計上されます。
※対象勤務日種別の法定休日にチェックが入っている場合は、「法定外休日を優先に残業へ計上」は利用できません。
「法定外休日を優先に残業へ計上」にチェックあり
残業時間への計上順
- 法定外休日の「所定外」「深夜所定外」から残業へ計上します。同日に「所定外」「深夜所定外」がある場合は、直近の時間帯から計上します。
- 法定外休日の「所定」「深夜所定」から残業へ計上します。同日に「所定」「深夜所定」がある場合は、直近の時間帯から計上します。
- 平日の「所定外」「深夜所定外」から残業に計上します。同日に「所定外」「深夜所定外」がある場合、直近の時間帯から計上します。
- ここまですべて残業に計上しても基準時間を超えている場合、平日の「所定」「深夜所定」から残業に計上します。同日に「所定」「深夜所定」がある場合、直近の時間帯から計上します。
補足
基準時間で「基準時間までは所定外としてカウントする」が選択されている、または「変形労働タイプ:フレックス」で「所定時間を超過した勤務は所定外としてカウントする」が選択されている場合は、次の2点が最初に追加されます。
- 法定外休日の「所定」「深夜所定」を「所定外」「深夜所定外」へ計上します。同日に「所定」「深夜所定」がある場合は直近の時間帯から計上します。
- 平日の「所定」「深夜所定」を「所定外」「深夜所定外」に計上します。同日に「所定」「深夜所定」がある場合は直近の時間帯から計上します。
変形労働残業時間となる順(図解)
集計例
以下のように設定した場合の集計結果を解説します。
共通カテゴリ
- 利用単位:週単位
- 対象項目:所定、所定外、深夜所定、深夜所定外
- 対象勤務日種別:平日、法定外休日
週単位カテゴリ
- 変形労働タイプ:固定
- 基準時間:40時間00分を超過した勤務については、残業としてカウントする
- 週別基準時間:未設定
- 週の締め日:土曜日
- 集計範囲:月初から月末まで
集計結果
平日の「所定」「深夜所定」を積み上げて計算をしていきます。
- 10月9日(月) 所定 6.00 + 深夜所定 2.00 = 8.00(計 8時間)
- 10月10日(火)所定 8.00(計 16時間)
- 10月11日(水)所定 6.00(計 22時間)
- 10月12日(木)所定 8.00(計 30時間)
- 10月13日(金)所定 2.00(計 32時間)
40時間まではあと8時間となります。
法定外休日を優先し残業へ計上するので、あと8時間は平日の「所定外」「深夜所定外」の日付が古いものから計算します。
- 10月11日(木)所定外 1.00 + 深夜所定外 1.00 = 2.00(計 34時間)
- 10月13日(金)所定外 6.00(計 40時間)
ここまでで40時間となります。以降は変形労働計算が適用され、残業へ計上されます。
- 10月14日(土)休日所定 1.00 + 休日所定外 3.00 = 4.00 ※ここで変形労働計算が適用
4.00 が変形労働残業時間となります。
法定外休日を優先に残業へ計上」にチェックなし
残業時間への計上順
- 直近の「所定外」「深夜所定外」から残業に計上します。同日に「所定外」「深夜所定外」がある場合、直近の時間帯から計上します。
- 「所定外」「深夜所定外」をすべて残業に計上しても40時間を超えた時間に満たない場合、直近の「所定」「深夜所定」から残業に計上します。同日に「所定」「深夜所定」がある場合、直近の時間帯から計上します。
変形労働残業時間となる順(図解)
集計例
以下のように設定した場合の集計結果を解説します。
共通カテゴリ
- 利用単位:週単位
- 対象項目:所定、所定外、深夜所定、深夜所定外
- 対象勤務日種別:平日、法定外休日
週単位カテゴリ
- 変形労働タイプ:固定
- 基準時間:40時間00分を超過した勤務については、残業としてカウントする
- 週別基準時間:未設定
- 週の締め日:土曜日
- 集計範囲:月初から月末まで
集計結果
「所定」「深夜所定」を積み上げて計算をしていきます。
- 4月8日(月) 所定 6.00 + 深夜所定 2.00 = 8.00(計 8時間)
- 4月9日(火) 所定 8.00(計 16時間)
- 4月10日(水)所定 6.00(計 22時間)
- 4月11日(木)所定 8.00(計 30時間)
- 4月12日(金)所定 2.00(計 32時間)
- 4月13日(土)休日所定 1.00(計 33時間)
40時間までは あと7時間となります。
直近の所定外を優先し残業へ計上するので、あと7時間は日付が古いものから計算します。
- 4月10日(水)所定外 1.00、深夜所定外 1.00 計 2時間
ここまでで40時間まであと5時間となります。
- 4月12日(金)所定外 6.00 ※ここで変形労働計算が適用
5時間を超えた4/12(金)所定外 1.00 と4/13(土)休日所定外 3.00 が変形労働残業時間となります。